4.4 「宇宙」とのつながり

 

前々章(4.2)において、「血縁」と「氣縁」を区別することで、人間にまつわる関係性について、二つの「圏」を発見しました。

それを受けてこの章では、その「氣縁」をさらに「メタ圏」と捉え直すことにより、人間における「血縁=物質起源圏」と「氣縁=非物質起源圏」という、二つの起源を確認し、そのうちの後者を、本章でのテーマと定めて議論を進めます。

 

スマートな「氣」へ

こうして「氣縁」を「非物質=メタ圏」と見る考えを媒介にして、その概念の捉え直しを行うのですが、まずそれを、感覚的判断を生かして、「氣縁」概念の〈スマート化〉と方向づけます。 続きを読む

4.3 ホログラム存在

 

「汎情報の質的ホログラム」

議論内容としては繰り返しとなりますが、適用段階に進むにあたり、ここで再度、確認しておきたいことがあります。それは、以下に述べる特性に気付くか否かによって、私たちは基本的に、自分自身の認識の立ち位置を、大きく異ならせてしまうからです。

また再度というのは、本論記述の早い段階で、人間の「意識の起こり」について、それを「映画館現象」と呼んで議論しました。その着眼への再度の言及となるのですが、ここでは以下のように、別の譬え――ホログラム――を用いて、再度それにのぞみます。 続きを読む

第4部 理論の適用理論

 

4.1 その拡大適用 

これまでの3部にわたる議論で、本「理論人間生命学」の今段階における理論部分の全体像は、ほぼ提示できたかと考えます。そこでこの第4部では、一定程度完成したその理論の現実への適用――繰り返し述べてきたように生命事象は待ったなしですので、あえて性急に――を主題に、理論の未完成部分には留意しながらも、その実際の使い道の可能性について論じてゆきます。 続きを読む

4.2 「血縁」と「氣縁」

 

物質とメタ間に架橋する

第3部において、物質と非物質に両属する領域を想定しました。そして、その両属域を占める要素として、「氣」という東洋的用語や考えに注目しました。

そこまでは、創造過程としては、もっぱら理論に属する過程とみなせます。

そこで、そうした過程をへての進展を受けて、それをいよいよ、私たちの人生にもっと身近なところへと引き寄せてみたいと考え、この「理論の適用理論」とのサブ分野を新たに想定しています。言わば、理論と現実の間の橋渡し部です。 続きを読む