2. 現在に見るポータル

 

2.1 アバターという「胎児」

まず切り出しに、きわめて“空想度”の高い話から始めます。それは、この「現在」という時期をこの十年間ほどとして、そこで生じた自分の世界観を動かした出来事――5年前に体験した臨死体験――を契機とした、実に“現生離れ”した、そういう意味で“空想度”の高い話です。

先に兄弟サイト『両生歩き』で、十年前のシリーズ記事「老いへの一歩」へのこれまでの閲読データを分析した記事「 続きを読む

1. 過去へのポータル


ポータル(玄関口)を通って「過去」へと入って行く世界は、実務的には、子供時代からの記憶の掘り起こしです。

そうした遠い昔の思い出は、ほんの十数年前までは、〈他愛もない子供心の世界〉と、さほどに気にも留めていない、それこそ些細な事象でした。

それが、量子理論に接し、その難解な世界解釈を自分なりに作り上げる中で、例えば「局地」と「非局地」という、実に耳慣れない用語をもってものごとを捉えられるようになり、それが、一連の過去の思い出を根こそぎに見直すきっかけとなりました。 続きを読む

僕ってどこまで〈量子的〉

三つのポータル

このタイトルに答えるには、いろいろな切り口が考えられます。

それを、時間を尺度に、過去、現在、未来の三つの切り口を設けると、それらが各々に、ひとつのポータルつまり玄関口になっていることに気付かされます。そこで、そういう三つの「局地」における、その各々での「非局地的」体験を取り上げてみます。

そこでまず、その三つのポータルのそれぞれにおいて、以下、思いつく要素をリストにしてみます。 続きを読む

日本出身の在豪/米看護師の対談をめぐって

9月2日、私のタイ・カンボジア旅行や、R.Y.さんの表記対談などのため、ほぼ二カ月振りとなったオンライン三者交流会でした。

筆頭の話題は、やはり直前に行われた「在豪/米看護師オンライン対談」となり、感想の交換となりました。

そこでまず私が触れたのは、対談の〈看護職実態の日豪米比較との中心テーマ〉からは的外れの点ながらと断った上で、永住ビザ(PV)――外国で専門職の仕事に就くにあたっては、現実としてどうしても前提となる関門――の得方についての対談者間の違いでした。 続きを読む

第6部 結 語

 

本「理論人間生命学」は、以上のように、書き下ろし式に進める記述方式のため、体系的にはまとまりに難のある進行であったことは認めつつ、なんとかこの結論章にまで到達することができました。

ことに、前章で力説したように、空海を例として、日本の文化的、思想的伝統が、今日の先端科学の成果に匹敵する視界を、何と千二百年も昔に切り開いていたことに、驚きとともに、自分が親しんできた伝統がいかなるものであったのかついても、じつに力強い印象をもって再認識するに至っています。 続きを読む

サイト訪問統計分析レポート(2022年8月)

着実な訪問者数の伸び復活

8月は、一日平均訪問者数(赤線)は149人となって伸びが回復、伸び率の弱含みはあるものの、全般としての着実な増加基調は維持されています。

また今回より、グラフに、「理論人間生命学」(緑系色線)の「第4部」(極濃緑線)と「第5部」(黒緑線)を新たに加えました。これら新設部への増加により、その反映で第2部と第3部の引き続く減少がみられるものの、第1部は減少の底打ちが見られます。加えて、「本サイトについて」(空色線)は、強い伸びが続いています。 続きを読む

5.3 空海と量子理論

 

身辺にある空海

ここに空海を、しかも、量子理論と並べて採り上げることに、なにがしかのためらいを伴いながらであることは否定できません。しかし、以下に述べるように、私は身近で、この日本史上の傑出した人物についてのまさに今日的エピソードを二つ体験し、これはただの偶然ではないと受け止めるところもあって、本章を立ち上げるものです。

その二つのエピソードの最初は、私が親しくするオージーの友人が日本を訪れた際、彼は大阪、堺にすむ友人に連れられて、高野山を参拝する体験をしました。それ以来、彼はぞっこんその開祖、空海に傾倒し、ことあるごとに「KUKAI, 続きを読む