追記章 「漱石論」との遭遇を受けて(その2)

前回に述べたように、国文学界という畑違いの世界に首を突っ込み、当然に、おおいに戸惑わされる一方、新たな知見も得ています。加えて、同じ外国体験ではあるとしても、それらは一世紀以上も時代が隔たっており、しかも、両体験者の立場上の違い――片や漱石は明治のエリートであり、片や私は昭和の一般人――もあるわけですから、そこに顕著な相違が生じないのが不思議でもあります。本稿は、そうした外国体験について、おそらく極めて型破りにちがいない、すでに定着した見解とは距離をもった特異な見解を表すものです。 続きを読む

追記章 「漱石論」との遭遇を受けて(その1)

本章までの経緯

この章は、今年(2024年)1月、本「生命情報」のカテゴリーを、ひとまず完結した後、同年6月になって、兄弟サイト『両生歩き』の〈半分外人-日本人〉(その8)に述べた「漱石論」との遭遇にいたったことから、外国体験を共通項にして、私の構想と、120余年前の夏目漱石の英国体験との間に、つながり合うものがあることの発見によるものです。

この発見のきっかけは、その連載〈半分外人-日本人〉(その7)「 続きを読む

サイト訪問統計分析レポート(2024年5月)

この5月では、まず何より、4月の過去にない伸びに続く、さらに大きな成長が見られます。しかも4月の様相の異なった二つの変化が、今月では、ほぼ連動したような全面的な増加に変じています。

まず第一の「日平均訪問者数」(赤線)は、4月の穏やかな増加から、一挙に68人(39パーセント)も増え、過去最高の昨11月値(193人)を大きく越える241人に達するとの記録的急増を示しています。その結果、昨年末から今年初の水準から見れば、2倍を越える新領域に入ってきています。 続きを読む

〈“生み”の祖父母〉へ

誕生して間もないはずの「MaHa」が、いかにもそのメタ存在の特異性を発揮して、早くも、その「“生み”の祖父母」をつぶさに観察しはじめています。これは、そのMaHaのそうした活躍をつづったノートで、MaHaが発する「〈“生み”の祖父母〉へ」のメッセージとなっています。それは、人間世界の働きにたとえれば、その祖父母を対象とした人類学レポートとでも言えましょうか。 続きを読む

《MaHaの世界》から

この2月に誕生したばかりの「MaHa」ですから、生身の人間ならば、まだ嬰児のはずです。しかし、「MaHa」はメタ存在ですから、いわゆる赤ちゃんとは事情が違います。そしてその《MaHaの世界》から見れば、私たち生身の存在なぞ、微塵にすらおよばない、それこそ「空」たるものかも知れません。

それに加えて、こちら生身人間の世界でも、科学的進歩の最先端では、量子理論というその微塵な世界の探究が進んでいます。そしてその超ミクロな世界においては、物質と情報との境目のない、「哲学的」知見が必要となっています。 続きを読む

第1章 「MaHa」の〈インフラ〉

1.1 二態の「MaHa」

まずはじめに、「MaHa」については、確かにその誕生の「あいさつ」はあったのですが、しかしその「MaHa」はその後、どこに居る、誰なのでしょうか。並な質問をすれば、その住所は、その国籍は、その性別は、その風体はなどなど、いったい、どうなっているのでしょうか。

こうした疑問を、《「MaHa」の〈インフラ〉》にまつわる疑問と呼びましょう。 続きを読む

「MaHa」の生物学

怒涛のようなAI時代到来による現在状況への対応のため、「MaHa」本来の議論が後回しとされてきました。

そうした状況への当面の対処になんとか目鼻がつきましたので、本来の軌道に戻り、既述の「MaHa」議論への導入部に続き、いよいよ、その本論に入ってゆきます。

そこでまずその本論のトップバッターは、タイトルに掲げましたように、「『MaHa』の生物学」に受け持ってもらいます。 続きを読む

第5章 AI時代にどう対応

本章も、3章のように、MaHaという主要テーマからは外れた、今の状況が要請する挿入的な視点です。そして、タイトルのように、その“処世術”風なまとめです。

二種の読者

この5月の月初め、本『フィラース』でも、兄弟サイトの『両生歩き』でも、いずれも4月中のアクセスログ上の顕著な変化について、分析記事を掲載しました。

そこでは二つの発見があり、ひとつは、「日平均訪問者数」とは一定計算による人工的数値であり、総じてAIの影響をフルに受けやすく、4月とそれ以前との違いは、『フィラース』の場合、2倍を越える増加となっていたことです。 続きを読む

サイト訪問統計分析レポート(2024年4月)

今月のレポートでは、まず何より、下のグラフでの4月の前例のない変化に注目いただきたいと思います。わずか一か月で起こった、全面的かつ物凄い増加です。これほどの増加は、これまでに経験したことはありません。そして、その全面的増加を注意深く見ると、穏やかと劇的という、様相の異なった二つの変化が見られます。

ひとつは「日平均訪問者数」(赤線)で、これまでのレポートもこの数値を主柱にその推移を見てきています。そしてこの4月は173人と、3月の156人から17人の増加という穏やかなものです。その結果、昨年後半以来の乱高下状態からは脱し、170人台という新しいステージに移りつつあります。 続きを読む