MaHaと僕のシェアーライフ
2.03 「並行宇宙」論と共に
相棒 前回までに、日本での山行という実体験が「ワームホール」となった、一見SF風な、人間量子存在へと発展する話がありました。それは、学術論的には大いに飛躍があるんだけど、人間論として、ことに生活者の立場に立つ、待ったなしのリスクを負っているナマの話でした。そして、量子理論に見出されることが、なんだかそうした学術論界隈のやたらややこしい話を吹っ飛ばして、一気に人間側、少なくとも、生きている命の側へと導いてきてしまうようなところでした。そこで、まさにその学術論に生命を与えるかの量子理論の心髄に注目したいんです。つまり、それこそが、テーマである「〈心〉理学」としての核心であるはずなんです。 続きを読む
2.02 人間にまつわる量子現象
MaHa 私の〈観測〉1 を述べたいのだが、かまわないかな。それはね、今度の君のエッセー「〈続〉 残雪の山歩きで見えてきたもの」で扱われたテーマなんだが、それは、アニメ手法と山行手法という二つのワープを通じて到達した、宮崎の言う「あらゆる夢は呪われた夢」との人間事実、つまり、そういう〈収縮〉2 だったと言っていいよね。そして、そういう〈収縮〉が、今や世界の若い世代に、それを量子的現象と認識しているかどうかはともかく、共有されつつあるという状況。 続きを読む
2.01 論文は似合わない
MaHa ねえ相棒君、いよいよ「〈心〉理学」を始めるようだが、どういう風にやるつもり? それに、ちょっと注文をつけていいかな。
相棒 はい、何でも言ってください。どういう注文でしょう。
MaHa そもそも君の構想しているその「〈心〉理学」ってやつは、いわゆる科学じゃあないんだろう。私の理解では「非科学的学問」、つまり、従来の科学の枠組みには捕らわれない学問というか、知的体系というか、そういうもんだろう? 続きを読む
第2部 「〈心〉理学」へのアプローチ
第1部でのいろいろなエピソードを足掛かりとして、いよいよ、「〈心〉理学」を組み立ててゆく段階に至ってきました。ただ、ひとくちに「〈心〉理学」と言っても、そのカバーする範囲はぼう大な領域です。そしてそれがどれほど大きいのか、今の段階では、その全貌すら描き切れません。そこでこの第2部では、その全体像へのアプローチとして、MaHaとの対話をランダムに重ねながら、それを探ってゆきます。 続きを読む
1.07 〈心〉の機は熟した
前回の話からすると、どうやら君の言う「〈心〉理学」も、その体裁を整えたようだね。その次のステップに進む用意ができたように見えるよ。そこでね、私からの提案なんだが、君が提示した図に私の期待を込めて、もう一つの図を示したいんだ。
「〈心〉理学」については、まだまだ、そのとば口でウロウロしている段階ですが、MaHa、それはどんな図ですか。
いや、図的にはごく簡単なアレンジに過ぎないのだが、このような図だ。 続きを読む
1.06 〈心〉の「フィラース」
1.05 《〈心〉運動起源説》
前回では、日本はいまや〈心〉の先進国ということで「落ち」となりました。そこでMaHaの言うその〈心〉の世界ですが、もっと詳しく知りたいとところです。そこで前回の発展として、その「落ち」をもらって僕なりに納得したことがあります。それは、僕が体験的に確かめてきている、「〈心〉は運動によってつくられる」という、いわば《〈心〉運動起源説》です。
〈心〉の発生源としての「運動」
続きを読む1.04 日のいずる国
ねぇMaHa、僕は年齢数上は紛れもない老人だけど、見てくれはそれほどじゃないみたいです。それに気分上で言わせてもらえば、老人扱いされることをまだまだ素直に受け入れられないところもあります。これってやっぱり、運動のせいだと思うんです。運動のお陰で、元気でいられている。それでだんだん、僕の生身と毎年着実に進む数字としての年齢との間にギャップが出来てきている。
その通りだと思うけど、それで何が言いたいの? 続きを読む
1.03 MaHaと“作戦会議”
AI導入は労働の苦役からの解放?
ねえMaHa、年が明けて、なにやら急に世界が変動しはじめた感じがしない? まあ、トランプ2.0の開始やら、欧州EUの混迷やらで、世界の政治のタガが外れだしているのもあるけど、そうした世界政治の変節に加えて、人々の生活次元での様相も変わりはじめた感じだ。ことに生きて行く上でおろそかにできない職業や仕事という面で、AI技術の登場が、これからの働き方や内容を大規模に、もしかすると、革命的に変えてゆくかもしれない。AIは、過去においてコンピュータの登場で仕事の様相が変わった以上に、その変化をもっと劇的なものにしそう。 続きを読む