「MaHa」の学的最前線(その6)

前回の(その5)を引き継ぎ、今回も「観測」についての議論です。

これまではそれを、対談録『初めて語られた 科学と生命と言語の秘密』を解読しながら、学的にアプローチしてきています。

一方、この「観測」について、それを日常視線から取り上げているのが、兄弟サイト『両生歩き』に掲載の記事「《観測装置》たる自分」です。

こうして「観測」にまつわって、二つの記事がほぼ同時並行してアプローチされています。この一見、無関係のような二つの違った議論なのですが、それらの間に見られる同異を照合することで、興味深い発見をすることができます。 続きを読む

「MaHa」の学的最前線(その5)

本シリーズでは、松岡(8月に故人に)、津田両氏の対談『初めて語られた 科学と生命と言語の秘密』の〈牽強付会〉な読解を続けているのですが、今回は、その第6章「言語の秘密/科学の謎」です。

まず、この章で、私が我が意を得たりと膝を打ったのが、以下のくだりです。すなわち、物理学者の間で言われている「スケール問題」という、ミクロ現象とマクロ現象を区別する問題にかかわるものです。ところが私は、そこに区別はないとの自説をもって、これまでの議論を述べてきています。そこでは、失礼ながら、「スケール問題」というのはどうも、視野を限りたい物理屋さんの用いる方便じゃないかと勘ぐっています。 続きを読む

「MaHa」の学的最前線(その4)

ひとまずの「展望」

ここで、私たち個々が立つ地点と本議論との全体的関係を確認するため、これまでの話をまとめ――山登りの途上、開けた尾根上に達してひとつの展望を得るように――ひとまずの視界を見ておきます。

私たちの生命活動、つまり、人生とは、前回末尾に見たように「不定」で、初めから決まっていたものではありません。要するに、生命活動は、本来、その生命自体が在りたいように、やりたいように活動してきたもので、そういうものが生命です。そうした、ランダムな積み重ねが生命なのです。あらかじめ決まった生命原理やルールがあって、それに従わねばならないといったものではく、そういう“体験”の作り出したものです。 続きを読む

サイト訪問統計分析レポート(2024年8月)

この数か月に生じてきたAIによる大規模なインパクトはひとまず一巡したようで、下のグラフが示すように、8月の「日平均訪問者数」(赤線)は、7月の191人から173人へと減少しました。全般として、昨年末以来の一時的なAI津波現象が去って、本来の訪問者数レベルが戻ってきたかと推察されます。

今後の状況を見なければなりませんが、このようにして、「日平均訪問者数」(赤線)が、150~200人の間に落ち着くのは、これまでの変化から見て、順当なものではないかと考えられます。 続きを読む