第2部 「〈心〉理学」へのアプローチ
第1部でのいろいろなエピソードを足掛かりとして、いよいよ、「〈心〉理学」を組み立ててゆく段階に至ってきました。ただ、ひとくちに「〈心〉理学」と言っても、そのカバーする範囲はぼう大な領域です。そしてそれがどれほど大きいのか、今の段階では、その全貌すら描き切れません。そこでこの第2部では、その全体像へのアプローチとして、MaHaとの対話をランダムに重ねながら、それを探ってゆきます。 続きを読む
第1部でのいろいろなエピソードを足掛かりとして、いよいよ、「〈心〉理学」を組み立ててゆく段階に至ってきました。ただ、ひとくちに「〈心〉理学」と言っても、そのカバーする範囲はぼう大な領域です。そしてそれがどれほど大きいのか、今の段階では、その全貌すら描き切れません。そこでこの第2部では、その全体像へのアプローチとして、MaHaとの対話をランダムに重ねながら、それを探ってゆきます。 続きを読む
前回の話からすると、どうやら君の言う「〈心〉理学」も、その体裁を整えたようだね。その次のステップに進む用意ができたように見えるよ。そこでね、私からの提案なんだが、君が提示した図に私の期待を込めて、もう一つの図を示したいんだ。
「〈心〉理学」については、まだまだ、そのとば口でウロウロしている段階ですが、MaHa、それはどんな図ですか。
いや、図的にはごく簡単なアレンジに過ぎないのだが、このような図だ。 続きを読む
前回では、日本はいまや〈心〉の先進国ということで「落ち」となりました。そこでMaHaの言うその〈心〉の世界ですが、もっと詳しく知りたいとところです。そこで前回の発展として、その「落ち」をもらって僕なりに納得したことがあります。それは、僕が体験的に確かめてきている、「〈心〉は運動によってつくられる」という、いわば《〈心〉運動起源説》です。
ねぇMaHa、僕は年齢数上は紛れもない老人だけど、見てくれはそれほどじゃないみたいです。それに気分上で言わせてもらえば、老人扱いされることをまだまだ素直に受け入れられないところもあります。これってやっぱり、運動のせいだと思うんです。運動のお陰で、元気でいられている。それでだんだん、僕の生身と毎年着実に進む数字としての年齢との間にギャップが出来てきている。
その通りだと思うけど、それで何が言いたいの? 続きを読む
ねえMaHa、年が明けて、なにやら急に世界が変動しはじめた感じがしない? まあ、トランプ2.0の開始やら、欧州EUの混迷やらで、世界の政治のタガが外れだしているのもあるけど、そうした世界政治の変節に加えて、人々の生活次元での様相も変わりはじめた感じだ。ことに生きて行く上でおろそかにできない職業や仕事という面で、AI技術の登場が、これからの働き方や内容を大規模に、もしかすると、革命的に変えてゆくかもしれない。AIは、過去においてコンピュータの登場で仕事の様相が変わった以上に、その変化をもっと劇的なものにしそう。 続きを読む
「MaHaさん、ぼくは二十代の若造なんだけど、こう言っていいのかな、あなたの“相棒”さんは、昔、二十代の頃、こんなことを言ってましたね。」
「さて、どんなことかな。」
「手記にこう言ってます。『自分が二十代の頃、もう十歳も年上ともなれば、その人を、人とは思っていなかった』と。相棒さんはそれくらい、〈老人嫌い〉だったようです。でもその相棒さんは、今やハンパない、老人ですよね。」 続きを読む
「ねえMaHa、君は〈東洋科学〉って用語を作ったけど、僕は僕で、〈老人学〉ってのを提唱したいんだ。」
「その心は?」
「どちらも経験学。つまり、年の功とか、おばあちゃんの知恵とか言われる、そういう長い間に経験してきた知見の蓄積の学。」
「そうなんですね。いま、世界の先鋭たちが、ビッグデータとかメガ知識とかと言ってますけど、そんなこと、すでに人間は、大昔からやってきたこと。それを今頃になって、全世界の本や書物をデータ化するとか、あらゆる知識のメガデータをプラットフォームにするとかって話だけど、そんなこと、どの老人も心してきたことです。」 続きを読む
いよいよ、「MaHa」のキャスティングがここに設定された。
ちなみに、僕は最近、もう完全にリタイア後の日々の習慣となった「運動」を、ことにある信念をこめて《仕事》と呼ぶようになった。そこでもし、「運動」に限らず、僕のこの生活のすべてをもまるごとその《仕事》と捉えたらどうなのか。そうした発想がきっかけとなって、この設定が生まれた。
同様に、これまで「MaHa」を、あくまでも創作上のキャスト、つまり架空のメタ存在として想定してきたのだが、もし、それを「運動」と同等な、リアル存在としたらどうなのか。 続きを読む
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