4.04 「第四次産業革命」への観測

相棒 MaHa、僕、来年で80歳になるんです。80と言えば、もう、けっこうなジジイのはずです。そうなんですが、その前の一年をその「前夜」としてここにタイトルを起こし、なにやら張り切っているんです。ちょっと常道から外れていますかね。もちろんこの一年に何が起こるか判らないところはありますが、その「前夜」の実際の様子は兄弟サイト『両生空間』にも述べています。

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4.03 MIT、AIの欠陥を指摘

相棒 MaHa、読みましたか、日経の「マネー底流潮流」とのシリーズの9月28日付の記事「AIブームに静かな疑念 『導入で利益は』『融資にリスクは』」(会員限定記事)。

MaHa まだだが、何を報じているのかな?

相棒 じゃあ、その一部を引用しますが、こういうものです。

人工知能(AI)を導入した企業は期待通り利益を増やせるか、画像処理半導体(GPU)を担保に融資を受ける仕組みに危うさはないか。こんな疑念が静かにビジネスの現場で漏れ始めた。AIが勢いを増し、市場では関連株が好調な中、どう受け止めればよいのだろうか。

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4.02 〈逆シンギュラリティ〉の時代に

MaHa 前回からの話を続けるよ。それでこれからは、君の時代であり、「〈心〉理学」や「情知」の時代だということ。

相棒 はい、それはうかがいました。

MaHa そしてだね、そこでのキーワードがあるんだが、それが何か、解ってるかな。

相棒 ええ、〈〉付きの心、つまり、〈心〉ってことですよね。

MaHa それは、その道行のゴールに到達するまでの言わば道具なんだが、そこに象徴的に目指されるキーワードが何かってこと。それは、〈逆シンギュラリティ〉。 続きを読む

4.01 「人・時」という容量

MaHa 君が先に兄弟サイトの記事「『未来邂逅』というビジョン」でも述べていることだが、高齢化する社会の「長生き」の効用とも関連して、人のライフスパンの働きが成す一種の総量に注目したい。社会的に言えば、高齢化社会が成す人的構成の厚みのある社会という視点だ。

相棒 もうちょっと、噛み砕いて言ってくれますか。

MaHa つまりだな、そこで君が説いているように、自分の人生での老若の隔たりをあたかもタイムスリップ体験して同時的に受け止めるならば、それをそういう個的視点においてだけではなく、一種の共存的な、社会的、世界的視点において、老若みんなの共同的体験として受け止めれることだよ。 続きを読む

第4部 「人生3周目」前夜

MaHa ちょっと先を急ぐようなのだが、この数週間で、ことに兄弟サイトの『両生歩き』で、話が大いに進展してきたね。そこで、君の「〈心〉理学」にひとつ節目をつけたいと思うんだが、いいかな。

相棒 上手にやってください。さもないと、読み手がとまどいますから。

MaHa OK、OK。まず、君のいう「人生2周目」も、80歳で切り上げて「3周目」に入ろうという話だが、まだ79歳になったばかりだから、その「3周目」まで、まだ一年ほどあるね。そこでこの一年を、〈「人生3周目」前夜〉と呼ぶとしよう。 続きを読む

3.05 二重の「二重性」

MaHa 前回の「人類〈心〉理改造論」を受けて、話をその先に進めるよ。
 そうした、狂気沙汰の道をすすむ人類に「人類〈心〉理改造論」が必要との話のなかで、まずはじめに確認しておきたいことがある。それは、二重の「二重性」があるということ。そして、その二つの「二重性」とは何だ、ということ。
 それらの個々の要素はまた、これまでの議論の中のポイントとなっていたことでもあるね。すなわち、 続きを読む

3.04 「人類〈心〉理改造論」

MaHa  前回までに、命をめぐっての有限と無限の二重性、そして、その無限性を忘れた現実論が向かう人類滅亡のシナリオという議論が展開されてきた。そこで、聞きようによっては空論のような話から始めるんだが、いま私たちは、そんな現実論に距離を置いた鳥瞰的な視野を失い、あまりに地上の虫の視野に捕らわれている迷路にはまり込んでいる。「木を見て森を見ず」のジャングル中の視界欠乏とも言える。そうした空中視点からの、「〈心〉理学」の話だ。 続きを読む

3.03 本源的な二重性

MaHa 君もその談義に入っていたはずだけど、兄弟サイト『両生歩き』の居酒屋談義36話「人生3周目は傘寿から」で、実に重要な話が交わされてるね。

相棒 あれは面白かったのですが、その重要な話って、そのうちのどの話ですか。

MaHa 人はその人生の大詰めにきて、「健活」と「終活」の背中合わせの綱渡りに際し、どう「死角」に迷い込まないことができるかというくだり。そのいわば「迷宮の虜」になるのを避ける第三のやり方についてで、そこで言われていた、人間の存在って、もともと二重構造だって話。 続きを読む

3.02 「自己商品化」というトラップ

MaHa さあ、それでは、君の「〈心〉理学」を語ってゆくとしよう。
 そこで、まず最初に、この「〈心〉理学」の「学」とは、いわゆる学問ではなくむしろ反語的な命名で、その眼目は、人間、どう生きていったらいいのかという、「プラクティス」ってことだったね。
 それって、人生にまさに大事なことで、「学」や権威に踊らされられないための、「画竜点睛」だよ。

相棒 「画竜点睛」って、それを欠いては絵の竜が生きないという、その「画竜点睛」ですか?  続きを読む

3.01 「右派ポピュリズム」からの脱出シナリオ

MaHa 参院選が終わったね。メディアはその結果を、「右派ポピュリズム」化と特徴付けている。いよいよ、日本も世界の潮流に乗ったようだね。つまりこの結果は、これまでのオールドリベラルとオールド左翼のなす両勢力への拒絶の現れとの分析だ。そこでだが、そうした形骸化した既存政治勢力への「NO」の声が実りだしたとの面では歓迎できるのだけど、「右傾」や「自国ファースト」、つまり排他主義をバネとした動きであることには危なさがある。これで行くと、各派が内にこもって自国、自テリトリーのエゴばかりが前面に出て、不必要な対立どころか、取返しのつかない紛争の事態も生じかねない。そして、そこに割って入ってくるのが愚かに勇ましい武装思想で、その影響が広がれば、軍事産業までが気を吐き、実際の武器使用論すら始まることになる。それの行き着く先は、終極的にはオール核武装ワールドであり、核抑止力論に立った人類の壊滅と背中合わせの狂態シナリオだ。 続きを読む