共感と孤高の彩り;ヒット統計を分析して


バーチャルがゆえにリアル

本サイトでは、毎月初めにその前月のヒット数の分析記事を掲載しています。その統計分析結果の読み方なのですが、それはまず数量的観点では、デジタル社会で営むビジネスの「経営指標の読み方」と言ってもよいようなものです。さらに、それを価値的に考えると、私のようなサイト運営はまさにバーチャル人生であって、そこでのヒットとはリアル世界の日々の出合いに相当します。そしてその分析結果とは、あたかも人生行路に見出せる、共感と孤高が織りなす彩りを見る思いがします。加えて、そのデジタル社会の神髄をお金のしがらみを除去することに定める時、そのバーチャル社会はさらにバーチャルへと再転化し、そこにピュア―なリアリティーが新生されてくる感を抱けます。

新年に入ってこの間、記事作成に際しての分類記号(URL)付けの不適切もあって、今年1月の分析の際にデータの集計に変更を加えたり、「理論人間生命学」のデータでは、各部別の表示から、総合計表示に切り替えたりをしました。こうしてようやく、上記のような各視点での分析解釈をめぐる土台となる、統計データ環境が固まってきたところです。

上記のように、こうしたヒット数分析は、サイト発行者にとっては、読者の皆様の日々の如実な反応の現れです。いうなれば、商人にとっての毎日の売り上げに相当する貴重なデータです。むろん、サイトの記事を有料購読化してまさに商売として展開する方法もあります。しかし本サイトは、そこにお金を絡まさないという方針をもって、金銭欲という現世界での最強の“毒”をデトックスした効果を発行の主要趣旨のひとつとしています。つまり、こうしたヒット数の変化は、その解毒された存在意義を計るかけがえのない情報です。

もちろん、そうした読者の反応に無頓着な独り善がりなやり方もありますが、そもそも、こうしたサイト発行という作業自体が、おおいに独善的な行為であり、そうした一人芝居は極力避けたいところです。いうなれば、対等な裸の人間同士の関係を築くための方法と考えるがゆえのものです。そう、「バーチャルをリアルに変える」マジックです。

読者とのキャッチボール

こうしてようやく、その貴重な反応データを解釈する基本的なツールが確立できたと受け止めています。そうした読者情報の集約が毎月発表しているグラフです。以下、この月初めに掲載したものを再掲載して、その解釈内容を再び噛み砕きたいと思います。

【2月2日号のと同じグラフの再掲載】

まず第一に、赤線で示す「日平均訪問者数」(グラフには10倍してプロットしてありますので注意)があります。この1月時点で言えば、毎日平均161人の読者が本サイトを訪れているとの数値です。商店にたとえてみれば、毎日平均して、これだけのお客さんがあるということです。コンビニ業界のデータでは、日平均来店者数は736人(2022年大手7社平均)だということですので、その五分の一ほど。一人で細々と営むこの事業なら、まずまずの規模といったところでしょうか。

その「お客さん」数の変化ですが、起伏をならしたトレンド線を仮想すれば、昨年の中ほどまでは、加速度的な増加を見せていました。それが、その後の半年で伸びの勢いの低下が見られ、年末から今年に入ってからは、天井に達したかの状態です。いうなれば、新設サイトの新鮮さが薄れ、定着はあるものの、下手をするとマンネリに陥るかもしれない関門にさしかかっている状態と判断されます。つまり、いっそうの伸びには、さらなる新鮮さの工夫が必要ということです。

つぎにピンク点線で示す「フィード」ですが、これは、訪問者の中で本サイトに興味を持ち、新規にRSS(更新内容の配信)登録があった数値で、関心の度を示す指標となります。上記の「日平均訪問者数」との関係で見れば、フィード数が減ると訪問者数の伸びが衰える関係があり、妥当なところと言えます。

空色線の「本サイトについて」ですが、これは、ホームページに記載されている、本サイトについての基本情報へのヒット数です。つまり、このサイトへの初歩の関心をもとに、さらに一歩突っ込んだ関心をもってその案内ページを開いた数値です。いわば「常連読者」化への第一歩です。

緑線の「理論人間生命学」は、これまでの掲載記事で、発行者の見解をもっとも体系的に著した考察で、一冊の書物に相当します。

それが、一昨年7月より一年かけて書下ろし式に掲載されつづけ、昨年6月で完了しました。そのため、完了時がピークをなし、それ以降、おおきく減少しています。そこで興味深いのが、このピークと「本サイトについて」の深い谷が時期として一致していることで、初期的読者の関心を、この「理論人間生命学」が大きく引き付けた関係にあったと解釈されます。

この「理論人間生命学」が終結してすぐに始まったのが「近量子生活」(青二重線)で、前者の減少分を、完全までではないですが補っています。ただ、その補いの不足分だけ、訪問者数を減らしている関係が読み取れます。

茶色点線の「その他」記事ですが、これが昨年6月から増加を始めていることと、同6月から、毎月の訪問統計レポートを掲載始めたタイミングが同じで相関性がうかがえます。またその内容の大半も、同レポートが占めています。この記事が、毎月、ほぼコンスタントに読まれているということで、多くの読者も、本サイトへの他の読者の動向にもそれなりの関心を表わしているということのようです。

茶色線の「時空地球」は、ことに若い読者とのコラボレーションを意識して表わされている記事です。これは、昨年8月をピークに逓減状態を示していますが、記事とは別に、その結果として、オンラインを通じて、あるいは実際の面会による意見交換へと発展しています。

最後にベージュ色線の「自由記事」ですが、これは特にテーマを絞ったものではないものを含めています。ただその中に、比較的短期で終わったシリーズ記事、「四分の三プロジェクト」と「セルフ生殖社会」が入れられています。比較的地味な読まれ方が続いているように解釈されます。

以上のように、先に述べたような「基本的ツール」の役目が発揮され、おおむねそれぞれ矛盾のないデータ同士の解釈ができるにいたっています。このように、データを通じての統計的解釈ですが、読者とのキャッチボールが交わされています。

むすびに、読者の皆さんからの直接のご意見もむろん大歓迎です。本記事の末尾にあるコメント欄を用いて、ご遠慮なくお送りください。お待ちしております。

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